誰も見ていなくても守ること

TS3W1057
ご来院された方から質問がありました。
他で施術を受けた時、やたらに痛かったのはなぜか?ということです。
そこで私は下を向いて手の力だけで圧しながら「こんな感じでは?」と伺うと、
「そうそう!こんな感じ!」と、すぐに再現できました。
これは私たちの間で「手押(圧)し」と呼ばれていて、よくありがちな悪い圧し方の一つです。
本来、指圧をする時は余分な肩の力を抜いて、目線は前方で背筋を伸ばし体重を乗せて圧します。
しかし、その姿勢が悪いと受けている方はイヤな痛みを感じることになります。
長く指圧をしていても術者の体調が悪かったり、疲れている時はやってしまいがち。
指圧学校時代、とにかく圧す姿勢をうるさく言われるので、私は
「うるさいなあ、誰も見ていないのに」とずっと思っていました。
卒業した時は「これで自由に指圧できる」と、解放された気分。
ところがいざ仕事してみると、姿勢が悪い施術は「受け手が痛いと感じる」だけではありません。
なんと術者も頸肩腰や背中が痛くなります。
自由にやっても何も良いことがないので、指圧中の姿勢には気をつけるようにしています。
どのスポーツでもそうですが、基本のフォームって大切なんですね。