森下でのエミ(1)

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森下に住んでいたころは4階建の3階のペット可マンションでしたが、猫はまだエミ一匹でした。
築地で外猫だったのでこの頃はエミが出たいと言えば、時々外に出していました。
その場合、玄関のドア前にエミが座り、こちらをふりかえって「ニャー」と言うのが「出して」の合図です。
出かけたらいつ帰ってきてもいいように、ドアは少しだけ開けておくようにしていました。
といっても臆病なエミがマンションから出てしまうということはなく、いつも3階の部屋前の通路をテリトリーにしていました。
(しかも誰かが通りがかろうものなら、すぐに帰ってきます)
そうしていたある時、部屋で家事をしていたらどこかで猫の鳴き声がしていることに気づきました。
外を見たらそこにいるはずのエミが見当たりません。ハッとして下をのぞくとウチの真下、2階の部屋のドア前で正座したエミが「入れてよ~」と鳴いているではありませんか!
「おばかさんねえ~部屋を間違えて」
笑いながら迎えに行って抱っこして帰り、あとで主人と大笑いしたのですが、後日真上4階の部屋のドア前でも鳴いていました。
「エミ、階段は上ったら降りる、降りたら上らないと帰れないんだよ」何度お説教してもこれをやってしまい、森下でこのクセはついに直らずじまいでした。