無自覚

110715_1919
背中がちょっと張る、という患者さんがお見えになりました。
90分の予定で指圧させていただきましたが、いやいやどうして。
右背中から右腰がかたく凝っていて結局120分の施術になりました。
激痛がないと軽く考えてしまいますが、自覚がないというのは恐ろしいです。
私は14年前の3月に旅行先の小樽のホテルで「ぎっくり腰」をやったことがあります。
その少し前、同僚に「腰が悪いね」と言われたのですが、全く自覚がないため取り合いませんでした。
連日連夜、多忙を極め、疲労困憊したままで北海道に飛び、雪の小樽を歩き回っているうちに膝裏が痛み始め、その夜全く動けなくなったのです。
指圧学校で臨床医学総論、各論の授業を受け、知識はありましたが、まさか自分が「ぎっくり腰」になるなんて思いもよらないことでした。
新橋時代の患者さんにも一人、思い出深い方がいらっしゃいます。
いつものように「頸肩が辛い」と来られましたが、私が触ると自覚はないけどむしろ腰の方がひどかったのです。
ご説明したのですが、その時はご本人の希望で頸肩メインで施術し、「次回は腰を」と言ってお帰りになりました。
後日ご本人がおっしゃるには、あの数日後に銀座の真ん中で「ぎっくり腰」になって救急車で運ばれてしまったとのこと。
前もって手入れしていれば、痛い目に合わずに済みますし、早く治ります。
自覚がないがために気づけずに激痛を味わう方も、
私のように忠告を無視してしまうのも、残念としか言いようがありません。
「ぎっくり腰」になってしまえば程度によっては一週間仕事ができません。
重要な立場の方が一週間分の予定をキャンセルしたらどんなに大変なことでしょう。
やはり日ごろから疲れを貯めないように調整したり、身体のメンテナンスに時間をかけることが肝要ですね。