豪快ねえさん

大学時代のバイト先の先輩Kさんのお話です。このKねえさんはかれこれ30年くらいのお付き合いになります。もっとも、ここ数年会っていませんが。岡山で久しぶりに一緒に食事に行こうものなら、もう一軒、もう一軒と何軒もハシゴです。最後はバーへ連れて行かれ(私は下戸です)、これでやっと帰れると思ったら「ねえラーメン屋だけ付き合って!」。で、またビールを注文してしまうんですね。シメになってないですよね?「一緒に泊まろう」と言っていたのに予約したホテルまで送ってくれたら「じゃ、アタシは実家あるから」と自分だけタクシーで帰ってしまいました。しかもホテル代もその日の食事代も全て支払ってくれていたんです。もう、ビックリしました。
数年後、帰省の帰りに岡山駅構内の喫茶店でバッタリ会ったことがありました。「すごい偶然やね~」と嬉しそうにニコニコ。少しだけ一緒にお茶して「もうアタシ行かんとあかん」とKねえさんが立ち上がりました。ここぞと思った私は「いつもご馳走になってるからお茶代くらいは」と強く言ったところ、「なに言うてんの!」と言うやいなや、その場で自分の小銭入れをさかさまにしてまき散らし「それで払っとき」と去って行ってしまいました。店中のお客さんと共に唖然としながら、テーブルと床に散らばった小銭を拾って支払った私です。小銭といっても、結構な金額だったので大変でした。
豪快伝説には枚挙にいとまがないKねえさん、こんな男前な方っていらっしゃるんですよねえ。
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