カルカッタの思い出1

暗くなって到着した二度目のカルカッタ。
翌朝バンガロールへ飛ぶトランジットゆえ空港近くのホテルを予約。
すぐそば徒歩でも行けるが夜の女一人、念のためタクシーにした。
いざ値段交渉をと思ったら、メーター倒すと言うので乗り込む。
ところが走り出すもメーターは動かない。
それどころか勝手に停車、大男が一人助手席に乗車してきた。
運転手によると、助手席は彼のボス、この二人にUS$20払えと言う。
もしお金がないなら30分先の街の安宿へ連れて行くとも。
払えぬ金額ではないが、当時インドのタクシー代としてはあまりに法外。
「卑怯な・・・」
若かった私は怒り心頭、リュックの中のスタンガンを握りしめた。続く