一人暮らしのころ、毎日の生活に必死でした。
病気になったりケガをすると歩合制の仕事ゆえ、即、生活費に響きます。
節約のために毎食自炊してお弁当も作り、好きだったのもあってスポーツクラブに通ったり水泳やランニングなどその時々でトレーーニングを欠かさないようにしていました。
幸いにも、体形が変わらない方なので洋服で流行のないものは20代からずっと着ることができました。
切り詰めて貯金しては年に一度、2週間~3か月ほどバックパッカーとなり一人で海外をぶらっと旅するのが一番の楽しみでした。
片言でもせっかく覚えた英語を忘れないために、とにかく毎年出かけようと努めていました。
40代で主人と一緒に暮らし始め人のために食事を作る事になり、初めて節約ではなく栄養バランスを考えて料理するようになりました。
不思議なことに「絶対やめられない」と思っていたバックパッカー熱はすっかり冷めて、普通の生活を楽しむことができるようになっています。
休日には着物を着ることを楽しみ、主人と一緒に出かけたり映画を観て過ごしたりしています。
帰省以外で唯一旅行というならば、年に一度、伊勢神宮にお参りさせていただいていることくらい。
我ながら、「年貢を納めた」感を笑いながら人生の変化をしみじみ思います。
贅沢はできないまでも戦争や貧困も知らず、思い通りに生きて来れたことに感謝しています。