火事場の何とやら

TS3W0139
昔、1000CCの大型バイクを借りて乗っていた時のお話です。
ある時、小田急線の踏切待ちに会い、私はバイクにまたがったまま両足をつき、ハンドルを持たずにボーっと腕組みをしていました。
そこへ電車がやってきて「バッ」という音と共に目の前を横切ったのです。
その瞬間、想定外の風圧がかかり、私はバイクもろとも左へ倒れてしまいました。
いわゆる「立ちごけ」という、ちょっと恥ずかしいヤツです。
油断せずハンドルを持っていれば、もしかしたら踏ん張ることが出来たかもしれませんが、その時にはフルカウル(風防)に傷をつけないようにゆっくり倒すことが精一杯。
「ウウ~ッ」ジタバタしている私の横を若いカップルが冷ややかに見ながら通り過ぎてゆきました。
(え~?助けてくれないの?)
そう思ったとたん、猛烈に恥ずかしくなり、サッとバイクを起こすやいなやその場から逃げるように走り去ったのでした。
どこかの山の中でUターンに失敗してバイクを倒した時は、他人の目がなかったせいか(足場の悪さもあってか?)なぜか本当にバイクが重くて起こすのが大変でした。
「ひゃー恥ずかしい!」というある程度のショックがないと、私の火事場のバカ力は発動しないのかもしれません。
大きなバイクを見ると懐かしく思い出す出来事です。