苦い思い出

TS3W0743
大学を卒業して何年後かに同級生の結婚パーティーに招かれました。
たまたま新郎も知り合いだったので、二次会の場で両者に直接お祝いを言いました。
すると新婦から意外な言葉。
「私たちを引き合わせたのはあなたよ」
それは私には全く記憶にないことでビックリ。
以前我々は同じテニスサークルに在籍していたことがあり、私は後から入会してきたクラスメイトの彼女を彼に紹介し、テニスの基本を教えてくれるように頼んだのだそうです。(もちろん覚えていません)
それがきっかけで彼女たちのお付き合いが始まり、結婚されてからは年賀状だけの付き合いでしたが、二児をもうけて幸せな日々を送っていたようでした。
ところが数年後、突然彼女が亡くなったという知らせ。
朝起きたら隣で寝ていた妻が亡くなっていた、ということをご主人から聞かされてショックでした。
年が明けてそんなに間もない二月ごろ?のことだったので、あわてて彼女からの年賀状を探し出し読み直すと、
「昨秋から何もしていないのに体重が10kも減ってしまいました」
という手書きの一文。
もともと太目ではありましたが、絶対おかしい!と、なぜ私は気づかなかったか。
ちゃんと読んでなかった自分に腹が立つやら、悔しいやら。
下のお子さんはまだ幼くて理解できず、
「お母さんはいつ帰ってくるの?と繰り返し聞かれて辛い」と電話口でご主人がおっしゃるのを聞くだけ。
私は何もできませんでした。
もちろん、もし私が年賀状で気づいて病院を勧めたとしても、治療ができたかどうかなどわかりません。
人からの言葉、手紙、気にしすぎる必要はありませんが、私はたくさん届く年賀状の差出人ばかり気にして、裏をしっかり読んでいなかったことが無念でした。
せめて手書きの部分だけでも、ちゃんと受け止めるようにしたいと思います。