忘れないことが大切

3.11東日本大震災から12年になる。
あの日、私は新橋で指圧をしていた。
隣のベッドで施術していた同僚が口パクで何か私に伝えようとしている。
地震!声に出してくれてやっと気づいた後、大きく揺れた。
窓から見える細長いビル群が柳の様にしなりながら横に揺れるのが見えた。
院長の指示で施術中止、お客様に返金しお帰り頂く。
携帯は不通、徒歩で自宅へ向かう途中、築地の職場にいた夫と連絡とれた。
結局、同僚の車に同乗し帰宅。途中、隅田川が逆流するのを見る。
エミは地震で開いたサッシからベランダに出て鳴いていた。
箪笥上の半月鏡は倒れ、揺れで開いた引出しが奇跡的にそれを受け止めていた。
天災は忘れた頃にやって来る、忘れないことが大切。