縁は異なもの

私は中高6年間自転車通学だった。
ある雪の日、父が私を車で高校へ送ってくれた。
滅多にないことながらそれは校則違反、
学校の近くの住宅街でこっそり下ろしてもらう。
家からバス通りに出るとバス停に
同じ学校の中学の制服を来た女の子が一人立っていた。
父の指令で一緒に乗って行くか声をかけたのがTちゃんとの出会いだった。
以来、これまた校則違反だが私は彼女の家庭教師になった。
白髪混じりになったTちゃんは今も我が父への感謝の言葉を口にし、
私を『お姉ちゃん』と呼び、帰省の度に会う猫好き仲間でもある。
私も父に感謝している。