昨日の新聞で懐かしい写真を見つけました。
二十代の頃アメリカソロツーリングにハマり、最後に行った目的地がこのモニュメントバレーでした。
ビザなしで行ける三か月の旅を二度体験し、「もうこれでいいかな」と思ったのですが、ここを訪れるのを忘れていたことに気づき、翌年このためだけに渡米しました。
いずれもガイドブックなど見ずにAAA(JAFのアメリカ版)の地図だけでロサンゼルスから走って行ったので何の情報も知りません。
憧れのモニュメントバレーに到着したのは夕方、立派なホテルしかありません。
当時は主にテントを張って寝るキャンプで回っていたのですが、近くにキャンプ場もナシ。
仕方なくホテルのフロントで宿泊料金を尋ねたのですが、なんと満室で断られてしまいました。
「さあ、困った!」
別の宿までは相当ありそうですし、行ったとしても空室が保証されていません。
日没の時間は迫っていますし一日中走ってきたので何よりもヘトヘトでした。
以前、超有名なヨセミテ国立公園で同じような目にあったにもかかわらず、またやってしまった私。
あの時は老夫婦がキャンプサイトの一部を貸して下さって助かったのでした。(この時はありがたくて泣いてしまいました)
二年ぶりの大ピンチ!しかし、このフロントでヨーロッパから団体ツアーで来ていたおばあちゃん3人組が声をかけてくれました。
「私たち3人で2部屋あるから、1部屋にエキストラベッドを入れて、この子に1部屋使ってもらってちょうだい」
ホテル側は難色を示していましたが、おばあちゃんの押しの強さに渋々OK。
夕日に照らされる広大なモニュメントバレーを部屋から望む豪華な豪華な一泊を、プレゼントしていただきました。
あのおばあちゃんたち、もうこの世にはいらっしゃらないかもしれませんが、この御恩は一生忘れないでしょう。
困っている人には自分の出来る範囲で何かさせていただこう、と心に刻んだ経験でした。