「治る病なら全部なっておいた方がいい」
指圧を勉強している時に聞いた言葉です。
これはもちろん、患者さんの気持ちを最も理解できるから、ですね。
実際にはありえないことですが、「言えてるなあ」としみじみ思うことがあります。
以前私がぎっくり腰で歩けなかった時、友人達が好意で車イスを押してくれたのですが、それが普通に歩くスピードだったので小さな段差のあるたびに痛みが響き、結局は遠慮したことがあります。
かくいう私も四十肩が主訴の患者さんを施術していた時、うっかり痛い方の肩を普通に持ち上げ、悲鳴を上げさせてしまったことがあります。
腰ならわかるが肩の痛みは分からないなんて言い訳にもなりませんし、思いやりが行き届かず反省しきりです。
まだ80歳になったことがないとすれば、年老いてあちこち痛むとか、ゆっくりしか動けないということは想像するしかありません。
健康であることは本当にありがたいことですが、できることなら自分が痛い思いをせずとも気の回る施術者でありたいものです。