ずいぶん前に買っておきながら後回しにしていた阿川佐和子さんの本「叱られる力」を読みました。
「聞く力」同様、読み始めるとページのススむ本当に面白くて読みやすい本です。
中高ミッションスクール、卓球部、理不尽でこわーい父親など、今回自分との共通項をいくつか見つけ、勝手に阿川さんに親しみを持ってしまいました。
ただ、過去の一部が似ていても、その後は全く違う人生を歩むところが人それぞれの面白さ。
その中で最も違うのが、阿川さんが怖い父上や上司から逃げなかったこと。
私は昔からどんな手を使ってでも、父から逃げることしか考えませんでしたし、上司とケンカしては会社を辞めてしまっていたので、社会に出て叱られたという記憶があまりありません。まあ忘れてしまっているだけかもしれませんが。
我慢をしないで生きてきた、これは人として大きな違いを生むんだろうな、と今さらながらも焦ります。
「親は嫌われる動物と思うべし」という言葉はなるほど納得。自立心を促す最高の条件だとそこは経験上大きくうなづいた私。
もし今からでも私を叱ってくれる人がいたら、ちゃんと逃げずに(泣かず怒らずに)聴こう!とささやかな決断をしました。
しかし、この歳になって今後叱られる機会はあるのでしょうか?
一体誰がそんなイヤな役割を買って出てくれるのでしょう?
この本を読んで今はなんだかすべてがわかったような気になっていますが、いざ叱られたら「でも」「だって」と言い訳から入ってしまいそうです。
とビビりながらも、自分も誰かを叱って嫌われるようでなきゃいけないんだろうな、と気がついたのでした。