3年間の指圧専門学校では学科と実技を勉強します。
実技は自己指圧から始まり、やがて学生同士が二人一組でお互いを指圧します。
卒業するころには基本指圧はひと通りできますが、料金をいただいて指圧をする臨床経験はアルバイトでもしない限り卒業後に学んでゆきます。
私の場合、この業界での初就職先はジャパン指圧センターでした。
こちらでは院長の指圧する患者さんの手だけや足だけを手伝わせて頂くところからスタート。
ヒマな時間は院長の指圧を見学させていただき、ノートをとったりスケッチしたりしていました。
フルに一人で全身を指圧させてもらえる癒しや昼寝目的の方もいらっしゃいましたが、治療目的の難しい方が多く、
「まだ痛い」「こっちが痛くなってきた」
と言われ、時間内に終わることができず冷や汗をかく日々でした。
幸いにも良い院長でしたので治療の技術を惜しむことなく教えていただきましたが、手順は覚えても技術の踏襲は言葉だけでは難しく、感覚的なセンスや多くの経験も必要だと感じました。
また、収入においては、院長の歩合を分けてもらっていても当初は家賃にも満たない収入でしたので、朝昼夜よく食事をご馳走して頂いたものでした。
治療は奥が深くて、前回うまくできたからと言って今回もうまくいくとは限らないのですが、そこが指圧の良いところ。
おかげで飽きることなく続いています。(笑)
ここまで続けることができたのも受けて下さった方々があるからこそ。
本当にありがたい、と感謝しております。