私の80代の父は目が悪く、長らく近所の眼医者さんへ通っていました。
父が言うには、その診察は「ただ眼をのぞいて何も言わず目薬を出すだけ」で看護師さんも「ではまたいらして下さいと言うだけ」とのこと。
あまりにも長い間見えないので、少し離れた所に新しくできた別の眼医者さんへ初めて行きました。すると、
「ああ、これは白内障の手術をしたあとの***があるからですね。今、取りましょう」
そして翌日、0.01だった視力が0.1になっていたのです。
また、それまでの目薬も大した意味はなかったらしく、今後は目薬不要と言われたそうです。
大喜びもつかの間、
「じゃあ今までの25年間はなんだったんだ?!」と母に向かって怒り、
「私に怒鳴らないであっちの眼医者さんに言ってよ!」と叱られた父なのでした。
嬉しくなった父は以前よりも活動的になったらしく、一人でも出かけるようになりました。
コミュニケーション不足でドクターショッピングする方々もいらっしゃるかと思えば、こういうこともあるのですね。
我々も医業類似行為ですが、ただの商売になってしまわないように心がけたいと思います。