「帰省してお母さんの手料理、食べて来た?」
友人の問いかけに、「うん」と答えた私でしたが、
「いいなあ~私はそういうのないのよ。母は料理が嫌いでおふくろの味って知らないの」
「ええ?じゃあ何を食べて育ったの?」
「買ってきた惣菜とか」
これには心底ビックリした私です。
親が料理を作ってくれる、というのは当たり前と思っていました。
昔の私は母に向かって「これ美味しくない!」とか「同じものばかりで飽きた」とか、好きなことを言っていましたが、いざ自分が作るようになったら、食べてもらえるだけで嬉しいことに気づきました。特に褒め上手な主人にはうまく乗せられて毎日いそいそと作っています。
家では誰も作ってくれませんから(笑)、帰省した時の母の手料理が「何でもありがたい」、「嬉しい」と心から思えます。
聞いてみると、母は決して料理が好きだったわけではなく、経済的に余裕がなかったからだと言います。今でも何かあればお弁当を作ってくれたりしますが、これも貧乏性ゆえのこと。
そういえば私も同じ理由で自炊を続けてきましたし、毎日お弁当を作っています。
外食したり惣菜を買って生活することは高くつく=贅沢、と思ってしまいます。
もしかしたら友人は裕福でごちそうを食べて育ったのかもしれません。
しかし何であれ、育ててもらって私も友人も幸せです。