築地ではベッド4床でしたが、新橋ではベッド10床、しかもフル稼働するほど毎日忙しく、築地とは時間の流れがまったく違っていました。
ある時、難しい患者さんが当たり、心底困った私はふと後ろを振り返りました。
それまでは後ろに佐々木先生がいて、いつでも
「では院長に代わります」と逃げることができましたが、そこで後ろにはもう誰もいないことに気づきました。
この時やっと私は自分がいかに「あまあま」で佐々木先生に守られながら仕事をしてきたのかを痛感したのです。
そこから必死でした。当時、派遣切りが流行っていましたから、不景気でもクビにならないように一所懸命指圧をするようになった気がします。
私は週休2日で11~17時というアルバイト、ほかのフルタイムの皆さんより少ない時間ですが濃い仕事をしよう!と心に決めました。
そして8年という月日が流れ、主人があんのん指圧鍼灸を開業するにあたってアルファウエーブ新橋店とお別れする時が来たのでした。
(つづく)