遠くで朝日が昇ったらしく窓の障子がうっすら明るくなり始めたので、窓を開けてみました。
朝は明るくなったら露天風呂に入れます、と宿の方がおっしゃっていましたが、気温はどうか?
夜はファンヒーターなしでは寒くて仕方なかったのですが、朝はそうでもなく「これなら露天風呂に入れるかな?」と、出かけるころあいを見計らっていました。
そんな私に呆れた主人が、珍しく早起きしてくれたので一緒に露天風呂へ。
早朝5時台、3つの露天風呂はなんと誰もいなくて貸切状態!
心なしか昨日よりも山々の紅葉が進んでいるような?まさかね?と話しながら部屋に戻り、7:15の朝食まで二度寝。
夕食が17:30だったので何もしてなくてもお腹が空く。
しかも米どころだけあってご飯も美味しくて食べる食べる私。
8時すぎチェックアウト後、薬師岳へ!上り45分の山頂では同宿だった皆さん2組12名と再会、我々はその先があるので記念撮影のみで下山しました。
一旦、宿でお土産を買いお水を補給して、ここから峠駅まで1300m(約2時間20分)を歩いて帰ろうと思いました。
宿からの送迎は早朝に一本と13:25発の電車に合わせた12:40?までありません。
車が通るので道路は舗装されていますし、途中の滑川温泉で立ち寄り湯もできる、下りだけだからとタカをくくっていたのですが、甘かった。
ひたすら下り坂を歩くとまもなく大腿部がつらくなってきました。
主人が後ろ向きに歩き出したので、これはいい!と真似しましたが、そのうちにふくらはぎがキツくなりました。
どっちを向いても、ストレッチしても、ひたすら下り坂というのはこんなにも辛いものか。
タラーリ、後悔の念が押し寄せてきましたが、主人は文句ひとつ言わず歩いています。
姥湯温泉を出て約1時間10分で滑川温泉に到着。
500円の立ち寄り湯のあと、宿の方に駅までの送迎車に乗せてもらえないかと伺いましたが、送迎サービスは宿泊者のみ、しかもタクシーを呼んでも福島か米沢にしか行ってくれないとのこと。
二人、覚悟を決めて再び歩き出しました。
ここから峠駅まで更に1時間10分は歩くしかない、ということです。
帰りの電車まで2時間はあるので、時間は大丈夫。
問題は足の痛み=明日仕事ができるか?ということです。(笑)
幸い滑川温泉を出てしばらくは傾斜もなく平坦な道が続きました。
しかし、必ずあの恐怖の下り坂はやってくる、戦々恐々としながら黙して歩きます。
時間帯のせいか、上ってい行く車は時々ありますが、下ってくる車はほとんどいません。
そんなとき珍しく後ろから車が来ました。
一か八か・・・勇気を出して、ニッコリ笑ってダメモトで親指を立ててみましたところ、ありがたいことに停車して下さり、峠駅まで乗せていただけることになりました。
日帰り湯の帰りだという若いカップルのこの車に乗せてもらったとたん、急こう配の下り坂になり、二人で冷や汗をかきました。
あっという間に峠駅到着、心からお礼を言い最敬礼して車を見送ったのでした。
(またつづく)