二年半ほど前、私たちはこの近くに引っ越してきました。
独身時代の私は何もかもスーパーで買い物をするのが当たり前でしたが、築地に住んで以来、肉は肉屋、野菜は八百屋、魚は魚屋、豆腐は豆腐屋さん、と探してでも専門店で買い物をするのが好きになりました。
それぞれのお店で職人さんとお会いしたり、こだわりのお話しをうかがうのが楽しいです。こちらの顔を覚えて下さって良い商品を出して下さる時もありますし、料理法を教わったり、たまにオマケなんかしてもらうことも。
また、専門店ですと厳密にいえばお店によって品物が違うのも面白いです。
例えば豆腐屋さん。大豆を煮ている湯気や香り、水槽に浮かんだ豆腐を切る様子。あの手作り感満載の店内を見るとワクワクします。
豆腐はお店によってわりと大豆の種類が違っていて、国産「ふくゆたか」100%のお店もあれば、外国産のミックスというお店もあります。
ただ、大岡山では今年になって二件のお豆腐屋さんが閉店してしまい、私は寂しく思っています。確か一軒は、年齢的な理由だったと記憶しています。
駅前に便利なスーパーがあって、遅くまで営業していればつい、何もかもそこで済ませてしまいたくなるのは仕方ないかもしれません。
しかし、専門店が閉店と聞くと、「えーなんで?困るわ」と焦ったりします。消費者はわがままなものですね。
大手チェーン店のスーパーは駅近というだけでなく、商品の品ぞろえや従業員教育などしっかり企業努力なさってるなあ、と思います。
個人店の良さ、大手の良さ、それぞれあるので、贅沢かもしれませんがみんなでうまく続いていけたらいいですね。