たまに母から差し入れが届く。
田舎の庭で採れた柿、生協で買った激旨リンゴ、などなど。
母の震える手書きの文字にキュンとする。
空になったレターパックが、毎回捨てづらい。
昔は祖母がこんな文字でよく手紙を書いてくれていた。
その次は父が、そして今は母が。
子供のいない私は、銀杏を配って人を喜ばせることを引き継ぐ。