私の最初の就職先は銀行でした。
大雑把な性格で全く合わない仕事でしたが、特に出納元方はピカ一に際立ってだめでした。
勘定はしょっちゅう合いませんし、60万円の出金なのに110万円を渡したり、
他の人から見えにくいのでよく私用電話をしていました。
強盗対策の予行演習では、大きな声で脅されて泣いてしまうし、現金を気前よく出し過ぎだと叱られました。
銀行内の飲み会で生まれて初めてビールを人にお酌し、上司のズボンを台無しに。
しかし、最も思い出深いのがATM事件です。
ある朝出勤したらなぜか支店長に呼ばれました。
前日、私は紙幣を補充するためATMに現金約230万円を持って入りましたが、ほかの作業に気を取られてしまい、
肝心の紙幣をATMの上に置きっぱなしで帰宅してしまったようでした。
「ATMの定期チェックに来た業者さんが見つけて教えてくれたから良いようなものの!!」と大目玉。
そういえば、200万円勘定が合わず午前2時まで残業、というのもありました。
それは伝票の立て間違いでしたが、原因がわかるまで随分時間がかかりました。
決して決して、適当にやっていたつもりではありませんが、
やはり向き、不向きってあるような気がします。
銀行員は長くやらなくて良かったなあ、と思います。