20代まではキレやすい父が本当にイヤだった。
束縛が激しく怒鳴られ殴られ職場の銀行へも夜な夜な迎えに来られて閉口した。
上京して後も帰省するたび毎回号泣するほどの大喧嘩が常。
ホトホト嫌になり、せっかくの機会をもっと楽しい帰省にしたいと父に分厚い手紙を書いて以来、なぜか平和になった。
私が結婚してからは何度か東京見物や花見で親孝行。
特に水族館と満開の千鳥ヶ淵が好きだった父、束縛にも事情があったことが判明。
半呆けでショートステイのお世話になっても手紙を喜んでくれた。
今は病床、脳の障害とそれに伴うオペでアイコンタクトどころか声も出せない。
コロナで見舞いもできないが、なぜか寂しさや不安はない。
耳鳴りや手のしびれから解放されて良かったと感じる私は変だろうか?