私は指圧専門学校で勉強し国家資格を取りました。
将来、独身であってもどこの国へ行っても一人で生きてゆくため、と考えたからです。
予防接種や血液検査で注射針が怖くて何度も気絶したことがあるので、鍼の授業のない都内の専門学校の中から浪越学園(日本指圧専門学校)を選択。
一般教養を知人に教えてもらい30代で受験、なぜか幸いにも合格しました。
自分の感覚では英語、国語、小論文はよくできて、数学、理科、社会は限りなく0点に近かったと思います。
最初に入学金と1年目の授業料を合わせて170~180万円くらいを振り込む時はさすがに怖くなり、銀行の公衆電話から実家に電話しました。
「これから指圧の専門学校へ行こうと思うけど、いい?」
自分の貯金とはいえ、万一、入学後に猛反対されたら面倒だと思ったのです。
それまで私のやることなすこと全てに反対してきた父でしたが、不思議なことにこれには快く賛成し励ましてくれました。
今思えばそれまでのあらゆる出会いが私をその道に導いていたような気持ちすらする、新たな人生の始まりでした。
以来数十年、できることならばこの先も元気で末永くこの仕事を続けたいと願っています。