指圧専門学校時代、ある先生が繰り返しおっしゃっていた言葉があります。
「我々には指圧がある。どこかへ訪ねて行くときにわざわざお土産を買わなくても、いつでも手ぶらで訪ねて行ける。これを手ぶらの手みやげという。」
私は時々、末期の肺がん治療中の知人に手ぶらの手みやげをしています。指圧後には目に見えて顔色が良くなり食欲が出ます。
また、先日のリハビリ入院中の方の施設内は生花や食べ物のお見舞い禁止ですので、堂々と手ぶらで伺い(笑)足をさすっています。
お小遣いがピンチでも、時間さえ作れば何度でも訪ねて行き指圧マッサージができます。
もし皆さんの知人の中に元気のない方があれば、手を握るだけでも良いし、優しい言葉をかけて差し上げていただきたいです。あるいは笑顔でそばにいて下さるだけでも心は伝わるのではないでしょうか。
遠くて会うことがかなわないならば、手紙やメール、電話でもきっと喜んでいただけることでしょう。
みなそれぞれ多忙な中で他人に気持ちを向けるだけでも尊いこと。ご縁のある方のことをどうか忘れないであげて下さい。
その辛い思いをしている相手は明日のあなたかもしれないのです。